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駆け出しカウンセラーの憂鬱 4 「再び、深い闇へ」

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 食事中、美紀は須藤に任された仕事のことをずっと話していた。性的虐待を受けた15歳までの未成年者を一時預かりする場所のことだ。美紀は「セーフハウス」と呼んだ。その名でプロジェクトは進行しているとのことだった。

 わたしは、いつもより意識的にゆっくりと食事をし、美紀の話を聞いていた。

 「もうすぐスタートします。須藤先生から聞きましたか?」
 「いや、何も聞いていない。部外者が立ち入ったことは聞かないよ」

 「須藤先生、残念そうでしたよ。手伝ってくれと頼んでみたけど、忙しそうだって」

 美紀は、わたしが須藤に探りの電話を入れたことは知っているようだった。

 「ちょっと聞きたいんだが。。。」
 「なんですか?」
 「セーフハウスには男の子もクライアントとして来るの?」
 「ええ、来ますよ」
 「そう」

 「でも、女性カウンセラーが異性のクライアントに対して1人で対応することはないですよ」
 美紀は、料理をナイフで切りながら、そちらに視線を落としてつぶやくように言った。

 「そう」わたしは、彼女がナイフとフォークでさばいている鹿肉を見つめて返事をした。
 「心配ですよね。史郎先生」美紀は早口でわたしの方を見て言った。
 「ああ、心配だ」

 美紀は、鹿肉を頬張りながらほほえんだ。
 「でも先生、その話はここではなくて別の場所でしたいです」


 美紀とわたしは、食事中、次の場所について相談した。わたしのクリニックは散らかっていてダメだと嘘をついて除外した。
 「あら、吉祥寺のクリニックだったら、わたしも帰りやすいと思ったのに」
 「調べたのかい? 君は知らないはずだけど」
 「ネットで検索したら出てきましたよ」美紀は、きょとんとした顔をして言った。調べた、を、検索という言葉に言い換えている。

 あれこれ相談して、美紀が仕事が立て込んだ時に使うというシティホテルに部屋をとることになった。美紀が携帯電話で連絡を取ると予約はすぐにできた。

 「経費にできるから、支払いはわたしが」
 「そうはいかないよ」
 「面倒な話はやめて出ましょう」美紀はさっさと席を立った。わたしはあわてて後を追った。

 部屋はダブルだった。時間を確認すると、夜10時をまわっていた。わたしは、やはり自分のクリニックに行くべきだったと思った。しかし、美紀に足を踏み入れてもらいたくなかった。わたしの今の生活の一部を見られたくなかったし、カウンセラーの役割になりたくなかった。

 しかし、ごたごた言っていてもしょうがない。無機質なホテルの一室は環境として悪くない。わたしと美紀は、部屋に入るなり窓のそばにある1人掛けの椅子にそれぞれ向かい合って座った。

 「いましようとしている仕事は、君にとって、ものすごく危険な仕事だぞ。加害者になる可能性があることは意識してるの?」わたしは、ずっと頭の中に引っかかっていたことを言葉にした。

 「わかってます。でもやるしかないです。生きていくきっかけをつかむために。先生は、わたしがあれからどうして生きてきたかを聞かないで、そんなことをいう。聞きもしないで、昔のことにひっかかって、心配してる。もちろん、気持ちは分かりますけど」

 「初めてセーフハウスのことを聞いたとき、どうしようかと思った。どうしてよりによってそんなことに首をつっこむのかと。でも、君にとっては、チャンスだろう。わたしはもう君のカウンセラーでもないし、君も仕事としてカウンセラーを選んだのだから、過去に何があろうと君が責任をとるしかない。だから、わたしは余計なことを言わないことにしたんだ。僕が君から離れてから、君がどうしきたかも気になってはいたよ。だけど、そんなことを聞く資格は僕にはないよ」

 「わたしが先生と会わなくなってから、どうしてきたか、それは話し出すと長くなるから言わないけど、10代にしてきたことは一切していないです。これは本当です。でも、相変わらず欲求はあるんです。小さな女の子、男の子、大人の男、女。知らないうちにわたしの近くに魅力を感じる人たちが増えてきた。でも、何もしてないです。手を触れたら、また同じことをしてしまうかもしれないと思って、遠ざけてきました」

 「だけど、本格的にセーフハウスでの仕事を始まったら、我慢しきれなくなるかもしれないだろ。いいかい、君は知らず知らずのうちに意図しないのに、人を引きつけてしまうんだよ。そして加害者になってしまう。いや、なってしまう危険がある。だから心配しているんだよ」

 「そうですよね。公子さんもそうだった」

 「公子のことはいいよ。もう済んだことだ」

 「公子さんは決しておかしな趣味はなかった。でも、わたしと接触することで、あんな風になってしまった」

 「公子のことは話さないでくれ。頼むよ。彼女はもう再婚して普通の暮らしをしている。もう僕の女房でも何でもないんだ」

 「知ってるわ、そんなこと」

 わたしは、二の句が告げなかった。まさか、まだ美紀と公子は関係が続いているのか。

 「公子さんから連絡してきたのよ。わたしは何もしてない。昔の友達のように話をして、はげましてもらった。疑うなら調べればいい。彼女に直接聞けばいいわ。電話番号教えてあげましょうか」

 美紀の語気がどんどん強くなっていく。挑むような目をしてわたしに食い下がってくる。まるで、痴話げんかをしているカップルだった。こういう場合、わたしは冷静でいなくてはならなかった。一緒にヒートアップしては、元も子もなくなる。しかし、わたしは自分の中からわき上がってくる感情を抑えきれなくなっていた。

 「どうしろっていうんだ。僕だってやっとまともに暮らせるようになったんだよ。もう、君とかかわって破滅的な生活を送りたくない。君のせいじゃないよ、もちろん。僕が勝手にのめり込んだんだから」

 「じゃあ、どうして会ってくれたんですか? 電話にも出てくれたんですか? メールの返事もくれたんですか? わたしの気持ち、わからないんですか? わかっていて、わたしとこうして2人きりになって、捨てるんですか? 昔のようにまた、捨てるんですか? 恨んではいないけど、ここまできて昔と同じことするなんてひどいです。いま、不安なんです。わたしのそばにいて、わたしの話を聞いてくれたっていいじゃないですか。カウンセラーになんかなってもらいたくない。そんな役割どうでもいい」

 美紀は、目の前の丸テーブルを両手でバンッと叩き、椅子から離れて、薄い茶色のカーペットの上にしゃがみこんだ。そして声を殺し、喉を鳴らしながら、涙を流し始めた。

 わたしは、美紀の姿をじっと見ていた。こんな風にまだ20代の彼女が泣きわめくのを何度見ただろうと思った。それを見て、わたしはカウンセラーとしては考えられないような、行動を開始してしまった。ありとあらゆる関係者を金を使って調べ上げ、嫌がる人間には脅迫まがいの言葉を使って話を聞き出した。

 そうだ、あのときすでに、わたしはカウンセラーではなくなっていたのだ。深い闇をのぞき込み、忘れられなくなってしまった。わたしは、聞き出したこと、調べ上げたことを詳細に美紀に話し、彼女を助けようとした。彼女は、今のように、もがき泣け叫んでわたしの言葉を受け入れていった。わたしは救うつもりでいたが、実は違っていたのだと、はっきりと悟った。

 美紀と関わったことは、わたしの人生の一部なのだ。それも重要な一部だ、とわたしは思った。うちひしがれた彼女を残して去って行くことは許されない。わたしは、美紀のそばにしゃがみ込み、抱きしめた。美紀はすぐにわたしの背中に手を回し、力を込めてきた。わたしは自分の頬のそばにある美紀の顔に唇を寄せた。美紀の頬が唇に触れ、額に移っていった。唇を重ねると舌が入ってきた。わたしはその細く硬い舌を何度も吸った。

 唇を離し、首筋に舌を這わせていたとき、美紀はもう一度体を密着させ、子どものようにわたしにしがみついてきた。

 「先生、ごめん。。。裸になれっていうならなるけど。。。できないかも。。。とても緊張しているみたいで」
 「そうだな。。俺も無理だ。急には」
 「ほんとに? 無理してない? 」
 「本当だよ。こうやって、抱いているだけで精一杯だよ」
 「だよね。。。急に男と女になんか慣れないよね」
 「ドラマか映画みたいにいかないな」

 わたしたちは、ベッドの上に並び、キスをして抱き合った。
 わたしは、勃起しなかった。美紀はわたしが抱きしめるたび、小鳥のようなか細い声をあげ、何度も泣きじゃくった。

(つづく)
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テーマ : 今夜のおかず
ジャンル : アダルト

tag : 駆け出しカウンセラーの憂鬱 キス 勃起

 
 

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