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駆け出しカウンセラーの憂鬱 3 「信頼される女に隠された裏の顔」

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 わたしは、美紀と会って酒を飲んだ後も、どこかで彼女を忘れようとしていた。かつて彼女をカウンセリングした記録を時々のぞくことはあったけれど、それは、彼女に深く関わったあの頃が完全に過去のものだと確認するためだった。自分はもう別の場所で生きていることを実感したかった。美紀に請われて会ったけれど、30歳になった彼女を見て、過去を忘れたいという気持ちが強かった。

 美紀は、その後連絡をしてくる回数が増えてきた。電話、メールで自分の近況を話し、わたしのことも遠慮気味に聞いてきた。昔の話はほとんどしなかった。お互い、明らかに避けていることは意識していた。電話で聞く彼女の話す声はとても心地良いものだった。世間話や仕事の周辺のことを話す分には、いくらでもできる感じだった。

 わたしは、お互いに避けている過去のこと、わたしが彼女のカウンセラーだったころのこと、それらについて、お互い触れないということをはっきりと約束したくなっていた。今は、なんとなく暗黙の了解という感じになっているけど、言葉にしてはっきりと約束すれば、もしかしたら生まれ変わったように新しい関係が築けるかもしれない。

 しかし、電話で話していても、メールのやり取りをしていても、わたしはそのことを切り出すことができなかった。同級生の女の子に話しかけられてもまともに答えることもできず、ビクビクしている高校生のように、会話をするだけだった。

 今後かかわるなら、けじめをつけたい。無視をして逃げ続ければいいものを、わたしは美紀との新しい関係を作れないかと探そうとしていた。また彼女はどこかで会いたいといってきた。わたしは会う約束をする前に、須藤に連絡をした。電話をかけ、美紀のことで礼をいうような形で会話を進めた。

 「いやいや、こちらこそいい人を紹介してもらったよ。経験はまだまだだけど、集団を引っ張ってくれているし、うまくやってくれてる」

 わたしは、正直に新しいプロジェクトの話を美紀から聞いたことを告げた。

 「うん。いいスポンサーが見つかったんだよ。そこの担当者も彼女にすごく気に入ってる。プロジェクトが早く具体化したのは、彼女の力だよ。すごいね。ところで、君も手伝ってくれるとうれしいんだけどね。忙しいとは思うけど」

 わたしは、やんわりと断った。そして「クライアントへのカウンセリングはあの子だけでやらせることはあるの?」と聞いてみた。
須藤は、もうそういうことをさせてもいいと思っているといった。「早くないか」というと彼は、興奮した様子で電話口でまくしたてた。

 「確かにそうかもしれないけど、彼女は一発でクライアントの心をつかんじゃうんだ、ほんと最初は驚いたよ。クライアントだけじゃない、同席していた母親もだよ。まあびっくりしたよ」

 わたしは須藤の興奮に同調しないように気を付けた。それにして、50を過ぎた大の男をすっかり虜にしている美紀の様子が手に取るようにわかった。わたしは電話を切り、ため息をついた。

 美紀は父親に陵辱されていた。しかしそれは表の姿だ。近親相姦を表と表現するのはおかしいかもしれない。被害者の顔といえばいいのか。裏では美紀は加害者だった。父親に自分が手なずけた同世代や少し年上の女の子をエサとして与えていた。彼女自身もそれは認めている。

 父親が失踪してからは、大人たちの中に入り込み、まず自分をエサにし、そして父親に与えたのと同じように手なずけた女の子を男に与えていた。巧妙に当事者たちをコントロールして、表沙汰にならないようにしていた。彼女は自分がしたことを畏れ、わたしにすべてを話すといって、わたしに過去を話した。自分には人をてなずけ支配する力があることをなかなか認めたがらなかったが、わたしが関係した人物に話を聞き、そのやり取りを話すことで少しずつ認めさせていった。美紀は、途中で他人のせいにしようとしたが、わたしが集めた証言をいくつも突きつけられ、少しずつ納得していった。

 てなずけたのではなく相手が近付いてきた、とか、相手が求めてきたので仕方なく応じた。そういう意味のことをあの頃の美紀は唯一の武器、よりどころにしていた。しかしそのままでは、この子はまた同じ事を繰り返し、いつか最悪の結果を迎えるだろうとわたしは考え、証拠探しに没頭したのだった。

 彼女は過去のできごとの中で、自分も加害者側に意図的にまわったことは納得し、罪の重さを感じていたが、加害者となる状況を自分が無意識に招くということは、最後まで納得していなかった。わたしも彼女が特殊な能力をもっているなんてことは、証明しきれなかったので、加害者にならないことだけに焦点を絞って彼女と話をしていった。

 こうした裏の顔について、はっきりと知っているのは美紀とわたしだけだった。多くの関係者は、彼女が意図的に自分を被害者にしたとは思っていなかった。「あの子が仕掛けたのかもしれない」と美紀のことを話す人も、断定することはできなかった。わたしと美紀は、3年という月日をかけて美紀自身の起こした出来事を振り返り、少なくとも、彼女が被害者の顔だけでなく、加害者の顔も持つことだけは共通の認識とした。

 わたしは、美紀と会う約束をした。前回とは違う、厳しい話をしなくてはならないかもしれない、と思ったが、覚悟を決めることはできなかった。待ち合わせの場所に到着しても、わたしの心は宙づりのまま、ゆらゆらとしていた。

(つづく)
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tag : 駆け出しカウンセラーの憂鬱

 
 

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